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Novel Creator として創作活動しています。小説『ネット恋愛』・・・3の倍数日に連載中☆ミ・・・☆

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小説『ネット恋愛』第1章 第4話 メル友募集掲示板
第①章 出会い  

第4話 メル友募集掲示板

 

チャットから離れた僕は、すぐに簡易インターネットで興味深いサイトを見つけた。



 それは『メル友募集掲示板』だった。しかも無料で利用できるのである。



 僕は、これなら最初から一対一でメールが交わせるメル友を作ることができると喜び、すぐに飛びついた。そしてさっそくメル友募集掲示板に登録した。そのサイトでのハンドルネームは、自分の名前の一部である『ヒロ』に決めた。ハンドルネームを登録後に簡単なプロフィールを入力、そして募集掲示板にメル友募集の書き込みを行った。



 『東京都内に住む二十三歳の男です。メル友を募集していますのでよろしくお願いします』



 なんとも簡潔な文章だった。しかし他の登録者たちのメル友募集の書き込みも同じように簡潔な文章ばかりだったので、とくに文章を工夫しようなんて考えは浮かばなかったのだった。



僕が利用を始めたメル友募集掲示板は、まだ世間にあまり認知されていなかった。そのため、こうした類のサイトを犯罪に利用するという発想さえまだ世間に生まれていなかった。それもあって、メールを交わす楽しみを覚えた人たちは、ハンドルネームを使ってメル友を募集していたのだった。



僕は、女性たちが書き込んだプロフィール掲示板を見ながら、どの女性とメル友になろうかと心を躍らせた。それはまるで、美味しそうな料理が並ぶバイキングのテーブルを眺めているような気分だった。



掲示板には、白黒のケータイ画面を通して並んでいる文章のみが表示されている。カメラが搭載されたケータイなど世の中に存在せず、ケータイによる画像の送受信技術も実用化されていないため、掲示板には顔画像などは存在しない。そのため、女性を選ぶ基準は、相手の年齢や住んでいる地域などの文章による簡潔なプロフィール、そして募集コメントの内容で判断するしかなかった。だからといってそういったことが不便だと思うことはなく、むしろそれが当たり前であり、また新鮮な楽しみを味わわせてくれた。 



僕は、ケータイ画面のメル友募集掲示板を見つめながら、女性たちが書き込んだ掲示板に手当たり次第にコメントを書き残していった。



『東京に住む二十三歳の男です。よかったらメル友になってください』



こんな簡潔で面白みに欠けるコメントでも高確率で女性から返信があった。



それほどにメル友募集掲示板の利用者、とくに男性の利用者はまだ少なかったのである。



メル友募集掲示板に何らかの書き込みを残し、その書き込みに対して誰かがコメントを残したとする。するとそのサイトを通してケータイに直接、通知メールが届く。そして通知メールに従ってサイトにアクセスし、書き込まれたコメントに対して返信をすると、それもまたサイトを通して相手のケータイに直接、メールが届くというシステムになっていた。だからいきなり、お互いのメールアドレスが公開されている状態で直接メールを交わすということはない。そういったシステムも、メル友募集掲示板が気軽に安心して利用される理由になっていたのだった。




(次回の更新は9月18日の予定です)



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