Novel Creator として創作活動しています。小説『ネット恋愛』・・・3の倍数日に連載中☆ミ・・・☆

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小説『ネット恋愛』第1章 第13話 女子高生

 第①章 出会い  

第13話 女子高生


 東西線葛西駅前の書店から南葛西のアパートまでの徒歩十五分の道のりを、僕は、ミリアンとの思い出に浸りながら歩いた。思い出に浸りながらの十五分は、時間を感じさせなかった。

 アパートに戻るとすぐに、アルバムの中からミリアンの手紙が入っている封筒を取り出した。そして、ミリアンからの手紙と写真を取り出した。写真には、南米の仲間たちと一緒にミリアンと僕が写っている。

 みんな笑顔だ。ミリアンも僕も楽しそうに笑っている。

 僕は懐かしさを感じながら、写真のミリアンの顔を見つめ続けた。今の僕には、ミリアンと別れたときの寂しさや悲しみはない。ただあるのは、素敵な思い出と微笑ましい懐かしさだけだった。

 「ミリアン・・」

 僕は久しぶりに、愛しかったミリアンの名前を一度だけ呟くと、手紙と写真を慎重に封筒の中に戻した。そして、ミリアンからの手紙という大切な宝物を、アルバムに挟んで閉じたのだった。

 ミリアンとの出逢いに匹敵するほどの運命的な出逢いをしたい。

 こうして僕は、再びケータイに手を伸ばしたのだった。



 アルバイトが休みである日曜日の夜。僕は、アパートの室内でベッドに横たわりながら、ケータイの画面を食い入るように見つめていた。その視線の先はメル友募集掲示板だった。

 僕はカノジョづくりに必死になっていた。メル友を募集をしている女性たちの書き込みを見つけると、片っ端から挨拶と自己紹介のコメントを書き込んでいった。

 もう、メル友を募集している女性が住んでいる場所なんて気にしなかった。日本国内であれば良いのだ。地球の裏側であるブラジルと比べたら、日本国内なんてどれだけ近いことか。ただ、明らかに既婚者と分かる人やカレシ持ちの女性にはコメントを残さなかった。

 僕は人妻との不倫やカレシ持ち女性の浮気相手をしたいわけではないのだ。

 カノジョが欲しいのだ。

 だから、極論すれば、カノジョがいない男にとって“他人の女”は“女”の価値はないのだ。

 でもセックスできるのなら“他人の女”でも良いかな・・という下心を、自分の心の中に感じたけれど、すぐに心の中から追い払ったのだった。

 世の中には熟女を好む男が少なくないけれど、個人的には熟女には興味なかった。

 興味があるのは同じ世代か、年上でもせいぜい五つ上あたりまで。年下なら二十歳以上。三十歳以上や中高生は論外なのだ。

 しかし、メル友の数が増えていくにつれて女子高生のメル友ができてしまった。その女子高生とはメル友募集掲示板で知り合った。ただそれは、実際にケータイ同士の直メールを交わすようになってから、相手が女子高生だと分かったのだ。正直、相手が女子高生だと知ったときは、メールを続けることにためらいを覚えた。しかし、ためらいながらもメールを交わしているうちに、女子高生とはフィーリングが合うことに気づいた。それ以来、毎日のようにメールを交わすようになったのだった。



 メル友の女子高生は千葉県浦安市に住んでいた。そこは僕が住む江戸川区のすぐ隣だった。会おうと思えばすぐに会える距離である。  

 しかし、不思議と会いたいとは思わなかった。いや、会う会わない以前に、女子高生からしたら二十三歳の僕なんて“オッサン”扱いされかねないことを考えたら、会うことを前提になんて僕自身も考えられなかったのだ。だから『会いたい』という言葉は使わなかったし、エッチな話に誘うことも誘う気もなかった。

 正真正銘の純粋なメル友だったのだ。

 そんな女子高生のメル友の名前は“なお”と言い、本名かどうかは分からない。でもそんなことはどうでもよかった。

 そんな“なお”とはフィーリングが合ったからこそメールが続いたわけだけど、実際に会ったわけでもないのにフィーリングが合うと感じられるのには理由があった。

 メールは言葉のみのコミュニケーションだけど、絵文字や顔文字などを使うことで感情を表現できる。それは送り手の気持ちをより明確に表現できることを意味する。実際、僕も“なお”も絵文字や顔文字を頻繁に使っていた。それがお互いの気持ちを明確に伝え合うことになり、円滑なコミュニケーションに繋がったのだと思う。もちろん話題が合う必要もあれば、お互いの“ノリ”が良いことも条件にあった。だから“なお”とのメールは楽しかった。それに変に下心を抱くこともなかったからこそ、楽しいメールが続いたのだと思う。



(次回、小説『ネット恋愛』の更新は10月15日の予定です)







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