Novel Creator として創作活動しています。小説『ネット恋愛』・・・3の倍数日に連載中☆ミ・・・☆

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小説『ネット恋愛』第1章 第16話 面食い
 第①章 出会い  

  第16話 面食い


 女子高生“なお”とのメル友関係が終了して、次に親しくなったメル友は、同じ都内に住む女性だった。

 そのメル友の名前は“かおり”

 彼女は二十二歳で、上野あたりに住んでいるらしい。そんな“かおり”とは気が合ったせいか、すぐに親しく頻繁にメールを交わすようになり、電話で会話するようになるまでさほど時間はかからなかった。さらに“かおり”と実際に会う約束をすんなりと得られたのだった。

 “かおり”は成人女性にしては警戒心が強くはなかった。一日数回のメールを一週間ほど続けたのちに、電話での会話を二、三度しただけで、僕への警戒心を解いてくれたらしい。

 ちなみに僕の方がメル友の女性たちを警戒するということは、まずなかった。むしろ早く会いたいばかりで、できることならすぐにでもカノジョにして、やれることをやってしまいたいという下心しか頭になかったからだ。

 “かおり”は同じ都内に住み、カレシもいない。これは僕にとって見込みのあるカノジョ候補になり得た。そんな“かおり”に対して食事に誘ったのだけど、彼女は迷うことなく誘いに応じてくれた。これは大いに脈があると言えた。

 僕は、“かおり”の好意的な反応に喜びと期待で胸が膨らんだのだけど、しかし、次第に不安を感じてくるようになった。

 もし“かおり”がまったく可愛くなかったら、どうしよう?

 面食いである僕は可愛い女性にしか興味がない。もし“かおり”と会った瞬間に、ショックで全身が固まってしまうくらい可愛くなかったらどうしよう?

 そもそもメールで知り合って間もない男とすぐに、しかも二人きりで会えるという“かおり”の感覚は疑うべきではないのか?もしかしたら“かおり”は今まで男にまったく縁がなくて、彼女からしてみたら僕は、やっと罠にかかった獲物なのかもしれない。

 性格的に取り越し苦労な気質を持つ僕は、せっかく“かおり”と会える約束をしたのにもかかわらず、根拠のない空想を膨らませて自分自身を不安な気持ちに陥らせてしまっていた。しかし“かおり”への好奇心と下心は、そんな不安に幾らか勝っていたのだった。



 “かおり”とは今週末の土曜日の夕方に、品川駅の改札口付近で待ち合わせをする約束を交わした。

 その約束の当日である土曜日、アルバイトが休みだった僕は、午前中に“かおり”へメールを送った。

 『おはよう。夕方に会えるのが楽しみだよ』

 そんな内容のメールではあったけれど、その意図するところは、本当に“かおり”が僕と会う気があるのかを再確認することにあった。

 まもなく“かおり”からメールの返信があった。

 『おはよう。私も楽しみにしているよ。品川に着いたら教えてね』

 それは、いつものように絵文字と顔文字が混じった可愛らしいメールだった。それを見た僕は、“かおり”は本当に僕に会ってくれるのだと安心したのだった。

 品川駅での待ち合わせ時間は夕方の六時。

 僕は午後三時を過ぎた頃から外出の準備を始めた。

 久しぶりにプライベートで女性に会えるということで、いつも以上にシャワーに時間をかけた。もしかしたら食事の後にホテルへ行くことになるかもしれない。そんなスケベな期待は、やがて僕の血の気を下半身に集めさせ、僕自身を期待で硬くさせたのだった。

 待ち合わせ時間の二時間前には南葛西のアパートを出発した。余裕をもって早めに到着するためだった。

 葛西臨海公園駅から京葉線に乗って東京まで出たあと、東海道線に乗り換えれば品川はすぐだった。アルバイト先への通勤ルートと同じだ。しかし足取りの軽さはまったく違う。

 なぜなら、今日はアルバイトへ行くのではなく、女性に会いに行くのだから。




次回、小説『ネット恋愛』の更新は10月24日の予定です。






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| | 2015/11/07/Sat 13:13 [編集]
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